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書評

  • 2020年12月13日
  • 2022年1月31日

パロディ文学―桃太郎の場合

 パロディ―文学作品の一形式。よく知られた文学作品の文体や韻律を模し、内容を変えて滑稽化・風刺化した文学。日本の替え歌・狂歌などもこの類。また、広く絵画・写真などを題材にしたものにもいう。(広辞苑 第五版 岩波書店) 桃太郎のパロディについて 桃太郎の話について今更、くどくどしく内容を述べる必要はな […]

  • 2020年6月6日
  • 2021年11月8日

谷崎潤一郎「文章読本」書評

谷崎潤一郎が近代日本文学を代表する作家であることは論を俟たない。 執拗ともいうべき女性崇拝やマゾヒズムによって、初期には耽美的、悪魔的と評され、一方で、方言や俗語を駆使した高い水準の作品を産み出した。源氏物語の現代日本語訳も良く知られるところである。 作風の違う多くの名作を残した日本画家、速水御舟に […]

  • 2020年5月31日
  • 2022年8月15日

ジェイン・オースティン「高慢と偏見」書評

作者ジェイン・オースティン ジェイン・オースティンは没後200年を経過しても、新たな読者を獲得し続けている。「ノーサンガー・アビー」、「分別と多感」、「高慢と偏見」、「エマ」、「マンスフィールド・パーク」、「説得」の6作品はたびたび映像化されており、それらを通じて彼女の作品を知ったという人も少なから […]

  • 2020年5月29日
  • 2022年8月15日

アベ・プレヴォー「マノン・レスコー」書評

はじめに アントワーヌ・フランソワ・プレヴォー、通称アベ・プレヴォーの小説『マノン・レスコー』は時を超えて読み継がれてきた。プレヴォーは多作の人で、フランスだけでなくイギリス、オランダ、ドイツ、イタリアを転々としながら、同作以外にも多くの小説を執筆した。その全作品は66巻、翻訳を含めれば、113巻に […]

  • 2020年5月28日
  • 2022年8月15日

プーシキン「スペードの女王」書評

自制心の強い主人公 『スペードの女王』(1834)はロシアの国民的詩人アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・プーシキン(1799-1837)の晩年の代表作である。 野心を秘めた工兵仕官ゲルマンが、賭けトランプ必勝の秘札を手に入れようとして破滅するストーリーは広く知れ渡っており、筋の違いはあるが、チャイコ […]